ニュースリリース

2016年2月25日TPP協定合同研修会

 JA全農いわて畜産酪農部は22日、生産者・関係者ら約100名を参集しJAいわて中央本所でTPP(環太平洋パートナーシップ)協定合同研修会を開催しました。これはTPP協定に関する内容理解の普及を目的に、牛経連と豚経連の要請を受けて企画したものです。

 研修会では東北農政局生産部畜産課の井上利雄課長と鈴木和志農政調整官が「TPP協定による国内農林水産業(畜産分野)への影響とTPP関連対策について」と題し講演。TPP関連対策により農林水産業の損失は2,100億円程度に抑えられ、農家所得も守られると説明しました。

 次いで講演した東京大学の鈴木宣弘教授はこのような政府の見通しを、生産性向上やコスト低減の程度を恣意的に仮定して立てられたものだとして批判。対策を考慮しても損失は1兆円を超えると試算し、食品の安全基準やGDPへ与える影響を懸念しつつ、対策ありきで批准の議論を行う政府に対し「もっと本質をとらえて考えるべき」と指摘しました。

 講演後は演者と参加者間で活発な意見交換が行われ、JA全農いわての小原俊英副本部長は「生産現場では将来への不安を募らせている状況。この研修会で合意内容や影響の度合い、対策などについて理解を深めてもらえれば」と話しました。

研修会の様子

研修会の様子(22日、紫波町)