ニュースリリース

2016年3月7日65頭が一次通過 宮城全共に向けて

 和牛能力共進会岩手県出品対策委員会は3日と4日、宮城県で2017年に開催される第11回全国和牛能力共進会(全共)に向けた出品候補牛斡旋会を、JA全農いわて県南家畜市場、中央家畜市場で開きました。委員らの畜査により、総合評価群、若雄後代検定牛群の出品候補となる65頭(県南=33頭、中央=32頭)を選抜。選抜牛は肥育農家に引き取られ、来年の県最終選抜を経て宮城大会へと進みます。

 全共は、和牛の能力と斉一性の向上を目的に、改良の成果を発表する場として5年に一度開催され、「和牛のオリンピック」とも称されます。同委員会は第11回全共に向けて一昨年11月より出品牛の交配造成に着手し、500頭を超える交配の結果、350頭以上という過去最大の候補牛素材を得ました。1997年に本県で開催された第7回全共では岩手が日本一に輝いた実績があり、第11回全共では20年ぶりの奪還を目指します。

 同日は九つある出品区分のうち、最重点区である総合評価牛群(7区)と若雄後代検定牛群(8区)の一次選考会に位置付けられ、県内の繁殖農家が、生後4~6ヶ月の肉牛(去勢)98頭(県南=56頭、中央=42頭)を出品。体型や発育などの項目を委員らが審査しました。

 全国和牛登録協会県支部支部長を務めるJA全農いわて畜産酪農部の後藤和彦部長は「岩手の改良成果を全国に示すため、生産者・関係機関が全力で取り組み、頂点を目指す。全共で勝つことにより、岩手の市場価値をさらに高めたい。特に素牛供給市場としての位置を確立し、県内繁殖農家に誇りと自信をさらに持ってもらいたい」と話します。

 出品牛候補12頭を引き取った繁殖・肥育一貫農家の中村鉄男さん(盛岡市玉山区)は「県代表への道は厳しい。まずは3ヶ月かけて子牛のからだをしっかりつくりあげてから、全共へ向けて肥育していく」と意気込みを語りました。

 県最終選考では各出品区3頭ずつを選抜(9区のみ2頭)し、9区分合計26頭が県代表として全共に臨みます。第11回宮城全共は来年9月に仙台市内で開催されます。

出品牛

斡旋会出品牛(4日、雫石)